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新潟の麺文化を発信し続ける名店「我武者羅」。新メニュー「ラーチャン」での新たな挑戦とは?

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 競争が熾烈な東京ラーメンシーンで、16年にも渡り新潟ご当地ラーメンで人気を誇る名店「我武者羅」。店主を務めるのは蓮沼司(はすぬま つかさ)さん。

店主の蓮沼司さん

 新潟で育った蓮沼店主は上京後、有名ホテルやレストランで10年ほどフランス料理を経験したのち、ラーメンの世界へ。

 2005年に独立を果たし、自身が愛してやまない故郷の麺文化を広めるべく、東京や世界で新潟ご当地ラーメン「濃厚味噌(新潟市)」「生姜醤油(長岡市)」「背脂煮干(燕三条系)」などを次々と展開してきた。

蓮沼店主が手がける長岡市のご当地麺「生姜醤油ラーメン」

燕三条エリアのご当地麺「背脂煮干ラーメン」

 そんな蓮沼店主が牽引する「我武者羅」が、新潟で愛され広がる麺文化「ラーチャン」を軸に据えて、3月19日(金)より満を持してフランチャイズ展開をスタートする。

Q1 「ラーチャン」とは?東京では馴染みの薄い言葉ですが?

 東京ではいわゆる「半チャンラーメン」と呼ばれる、ラーメンと半チャーハンのセットメニューのことを新潟では「ラーチャン」と呼ぶんだよね。

 東京でも「さぶちゃん(2017年閉店)」など「半チャンラーメン」を提供する人気店は多かったけど、近年は中華鍋を振ってチャーハンを作る技術がなかったり、時間とコストを割けない店も多く、閉店が続いた。

 帰郷した際に、地元で脚光を浴び拡がるラーチャンに出会った。新潟の今のラーメンのトレンドを知るべく、何度か足を運ぶにつれて気になりベンチマークするように。新潟が誇るこのラーチャンという麺文化を我武者羅から発信したいと思うようになった。

 これまでの我武者羅にストーリーが合っていると思った。


Q2「ラーチャン」の魅力とは?

 そもそもラーメンとチャーハンを嫌いな人なんてほとんどいない。最大の魅力はその2つをセットとして同時に味わえるというスタイル。

 正直、現存の自分の店舗の近くにこのラーチャンスタイルを展開されたら嫌だなと思った。

 でもそれは逆に考えたら、自分のフィルターにかけて手間やコストをきちんとクリアできる味作りやオペレーションを構築できれば魅力あるブランドになると思った。

 具体的には、味・値段・量・満足度がすべてにおいて「丁度いい」をカタチにすることが課題だった。

 回転率を上げるために提供時間を早く出来るオペレーションを作り、長年のキャリアを生かした調理技術により原価ダウンを実現した。リーズナブルに提供できることにより、お客様の使い勝手の良さを追求した。

 結果、勝負できるんじゃないかという計算が立ったタイミングでフランチャイズの話も頂いたので、今回、新ブランドとして挑戦する決断をした。

「ラーチャン専門 我武者羅」は3月19日(金)に神奈川県橋本駅近くにオープン

中華鍋の振り方など含めて、チャーハンの調理法は蓮沼店主自らがスタッフに教育した

Q3 フランチャイズ展開には以前から興味が?

 フランチャイズ展開構想は実は3年くらい前からあった。

 我武者羅のスタッフは社員がほとんどで、知人やその繋がりからの雇用が多いため、有り難いことに定着率が高い。一方で、平均年齢が年々上がってきている課題もあった。

 スタッフの将来を考えた時に、50歳過ぎて現場でバリバリと働かせるのはキツいと思った。 そのためフランチャイズ展開することで、スーパーバイザーとして今までの経験を生かしたり、将来的に見据えるセントラルキッチンでの管理者といったポストを作ることで永久就職を可能に出来たり、労働時間の短縮など、体力面も考えた雇用形態を作れると思った。


Q4 新型コロナウイルスに苦しむラーメン界。その状況下で新たな挑戦へ

 確かに新型コロナウイルスの影響でラーメン界を取り巻く環境は一変したと思う。 もう昔に戻ることはなく、「ほとんどの事が変わったんだ」と捉えて、今は落ち着いて先を見ている。

 ただ、コロナの影響は悪いことばかりではなく、ある意味、健全な生活スタイルに少し近づいた側面もあるんじゃないかと。 そのひとつが新しいことへのチャレンジが受け入れられやすくなったこと。みんなが新しい時代の幕開けだと思っているよね。

 ずっと挑戦者だった自分にとっては、ワクワクもしているし、これからが本当の意味での生き残りを賭けた力試しという感じかな。

 飲食業界だけでなく、多方面に興味を持って注視していきたいと思っている。


Q5 挑戦の一つとしてラーメンWalkerキッチンのスーパーバイザーにも就任。2月には約1ヶ月の出店も経験しましたがいかがでしたか?

「ラーメンWalkerキッチン」。日本を代表する人気実力店の店主が入れ替わり立ち替わり出店し、本気のラーメンを提供する

日本を代表するTOPラーメン店主12名がスーパーバイザーに就任。蓮沼店主はその中の一人に名を連ねる

 選ばれたスーパーバイザーたちは素晴らしいメンバーが揃った。その中で、我武者羅もコロナ禍のラーメン界を盛り上げるためにスタッフ全員で一丸となり、2月マンスリー担当を務めた。

 緊急事態宣言の発出もありどうなることかと思った時期もあったが、何より多くのお客様に喜んでもらえるパフォーマンスができたと思う。

 ラーメンWalkerキッチンは11月のオープン以降、「麺や七彩」阪田店主や「麺魚」橋本店主を軸に様々な店主がタスキを繋いでお客様の期待に応える一杯を提供し続けてきたと思う。そこで生まれた信頼のようなものを、まだオープンして3ヶ月ほどだが、お客様からの反応やリピーター率の高さから感じ取れた。

 まだまだチャレンジ出来ることはあるし、今後がより一層楽しみ。期待を裏切らず、これからも誰もが足を運びたくなるステージづくりに協力したい。


Q6 最後に、我武者羅ファンとラーメンファンへ一言

 今まで以上に新潟の古き良き麺文化を、様々なカタチで広めていきます。今の目標は前に進むこと。自分が信じる我武者羅らしさを追求していきたい。

 新ブランド「ラーチャン専門 我武者羅」の新店舗に続く、今後の我武者羅ブランドを存分に味わって楽しんでください!

「ラーチャン専門 我武者羅」
神奈川県相模原市緑区橋本3-3-1 SING橋本1F

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