ガッツリ系の代名詞とも言える『二郎系ラーメン』。
三田に本店を置く「ラーメン二郎」の味に感化された『二郎インスパイア系』と呼ばれるお店は多数有り、ここ10年ほどで一気に増加しました。
現在のラーメン業界は、淡麗ビジュアル系やネオクラシック系などの清湯ラーメンが流行となっていて、二郎系は下火になってきたかな?という気もしますが、ラーメンと言えばジャンクなものという気持ちの方は多く、実は今もなお二郎系のお店は増加し続けています。
コロナ禍で飲食店にとって厳しい時期でありながら、ここ1〜2年の間に武蔵野・多摩地区だけでも10店以上の二郎系ラーメンを提供するお店がオープン。2022年8月には「ラーメン二郎」の直系である「ラーメン二郎 一橋学園店」もオープンし、大きな話題となったばかりです。
そんな訳で、今回はここ1〜2年の間に武蔵野・多摩地区でオープンした『二郎・二郎インスパイア系・ガッツリ系』ラーメン店を何軒か紹介したいと思います!
【真ラーメンたがわ!】
ラーメンショップインスパイアとも思えるような雰囲気を持ったオリジナルのラーメンを提供していた「ラーメンたがわ!」がリニューアルし、「真ラーメンたがわ!」として2022年3月12日にオープンしたお店。
一般的な二郎系とは大きく異なり、スープは清湯に近い透明度で、優しい味わいの中に旨味やコクを感じます。食べ進めるに連れて背脂と合わさって乳化していくようなタイプで、クドさや重さがないので、ボリュームたっぷりながらも最後まで飽きのこない味わいを楽しめます。
九条ネギの爽やかさや、味つけ背脂が別皿で提供されるのも特徴的です。
※店長が独立されるようで近々閉店予定との事。
【ハナイロモ麺 吉祥寺本店】
吉祥寺にある居酒屋「でき心」による新業態で、吉祥寺に以前あった名店「音麺酒家 楽々(閉店)」で提供されていた二郎インスパイア系メニュー「ラブメン」のDNAを受け継ぐお店として、2021年4月29日にオープン。
乳化度高めでまったりした濃厚感がある豚骨醤油スープは、コクと旨味がしっかりした円やかな味わいでありながらパンチもある!
赤が映える唐辛子の無料トッピングがあるほか、有料トッピングのクリームチーズなどによってオリジナリティある味わいが楽しめます。
【麺屋 敬(たかし)】
建物がスーパーと一体になっていて、スーパーの中からも外からも入れる異色の二郎インスパイア系として、2021年9月18日にオープンしたお店。
駅前でスーパーと一体型という立地もあって、ワイルドなタイプではない二郎系。
乳化度が高くまったりしたコクと旨味がたっぷり感じられる豚骨醤油スープに、細かな背脂がたっぷり浮かべられた背脂チャッチャ系的な懐かしい感じ。そんなこってりスープにツルツルした滑らかな平打ちの中太麺が合わさったバランス型で、万人受けする味の山盛り野菜ラーメン!
【らぁ麺 玉椿】
長きに渡り「らーめん大」として営業してきたお店が、オーナーが変わり屋号とメニューを一新。「らぁ麺 玉椿」として、2022年2月6日に新規オープン。
二郎系の特徴とも言える山盛り野菜は別盛りという形になっているので、ビジュアルインパクトは弱いものの、食べやすさは抜群。野菜の水分によってスープが薄まる事もなく麺もダレずに食べられるので、肉出汁を中心とした旨味たっぷりで醤油ダレが強く主張したガツンとパンチのあるピュアな味を最後まで楽しめる!
【夢を語れ 八王子】
「マルジ 神谷本店(旧・ラーメン二郎 神谷店)」の流れを汲む「ラーメン壮グループ」の支店として、2022年4月9日にオープン。
乳化度低めで濃いめの醤油ダレと肉出汁の旨味が合わさった厚みのあるスープに、トロトロ背脂のこってり感とコクが加味されたまろみのある味わいで、ワシワシした強い食感の自家製極太麺が合わさったインパクトのある一杯!
【麺屋 水車】
脱サラし、メントレプレナージャパンの開業プロジェクト『新のれん分けプロジェクト』を活用して2022年4月15日にオープンしたお店。
背脂をチャッチャと振りかける、紛れもない『背脂チャッチャ系』でありながらも、濃いめの醤油ダレにニンニクを効かせたガツンとパンチのある味わいにプルンとした弾力を楽しめる太麺が合わさったバランスの良い一杯で、ヤサイはもやし主体な二郎系の中でもキャベツ率の高さが印象的!
【ラーメン二郎 一橋学園店】
三田に本店を置く超人気店「ラーメン二郎」の支店で、現存する直系「二郎」の43店舗目として、8月11日にオープンしたばかりのお店。
スープは乳化度低めで、肉出汁の風味と旨味を存分に感じられる濃厚さとビッと効かせた醤油と背脂のコクが合わさっています。こってりながらも意外と重すぎず、しっかり茹でられてオーションの豊かな風味と味わいを楽しめる自家製麺とベストマッチ!
直系の中でもバランスが整っていて、食べやすい仕上がりになっています。
近年オープンした新店を見ると、直系の「ラーメン二郎」は別として、どちらかというと『東京豚骨ラーメン』に近いタイプなスープのお店が多いように感じます。
フリークの方からすると『偽物』とレッテルが貼られるかもしれませんが、実際の「ラーメン二郎」とは違った方向性の山盛りラーメンに仕上げ、特有のローカルルールを気にすることなく気軽に入れる雰囲気にするなど、間口を広げる事で一般のお客さんでも気軽に食べられるお店が増えてきているのは個人的には良いと思っていますし、固定観念を持たずに食べればフリークの方もきっと楽しめると思います。
今回紹介した以外にも、府中の東京競馬場内で4月23日にオープンした「俺の生きる道」や、9月6日に清瀬でオープンした「めん屋 五坊」、10月には調布市の柴崎に「用心棒」出身の「ラーメン悔いなし」がオープン予定など、まだまだ注目度の高いお店があります。
一時期ほどではないかもしれませんが、これからもまだまだ二郎系・ガッツリ系の熱は冷めなさそうですね!
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくは各店舗にご確認ください。
ZATSU
2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。
本人ブログ(https://zatsu-ke.blog.jp/)
本人Twitter @zatsu_ke
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