東京・広尾にある名店『GENEI . WAGAN(ゲンエイワガン)』。通常は夜営業のみ、しかも完全予約制で国内唯一の“ラーメン会席”を提供している営業スタイルから、その存在は知っていながらも宿題店のままとなっているラーメンファンも多いはず。そんなゲンエイワガンが、1月9日(木)より平日昼に50食限定で予約不要で味わえる新作“ネオ豚骨ラーメン”の提供を開始!
店主は、“ラーメン界の異端児”として知られる入江瑛起さん。これまでフレンチやイタリアン、中華などさまざまなアイデアを取り入れて1000以上のレシピを作成。また、東京・広尾以外にも福岡で『麺劇場 玄瑛』を経営。“麺劇場”という屋号の通り、客席に対して厨房は“舞台”とし、調理シーンをエンターテインメントとして昇華させるなど、ラーメンを通じて人を楽しませようとする店主の心意気と斬新なセンスはラーメン界の枠を超えて注目が集まる。また、広尾と福岡で自ら厨房に立つ傍ら、イベントプロデュースや、家庭で簡単に作れるアレンジレシピの考案など多方面で精力的に活躍。2016年の熊本地震の際には、入江店主が熊本出身ということもあり、現地に赴いてラーメンの炊き出しを行なうなど支援活動にも積極的に取り組んできた。
そんな入江店主がキャリア“25年間の再構築”と意気込む今回の一杯、そのテーマが“ネオ豚骨”!自身のルーツでもある九州の豚骨ラーメンを満を持して進化させた渾身の一杯とは?その全貌がいよいよ明らかに!
――入江店主は、これまでも斬新なアイデアでラーメンを考案されてきましたが、今回の新作はなぜ豚骨を軸にしようと決めたのですか?
僕、もともと福岡のお店で「玄瑛流ラーメン」という名前で豚骨ラーメンをやっていましたが、東京のお店では正直、淡麗系などには色々と挑戦をしてきたんですが豚骨は何も新しい取り組みをやってこなかったなと。盛り付けもそうですし、いろんな遊びやテクニカルな部分も含めて。なので、2020年のタイミングで改めて豚骨をもう一度思いっきりやって“ネオ豚骨”として生まれ変わらせようと思いたちました。僕がラーメン屋になって25年になったので“25年間の再構築” ということと、九州全体もたくさん、震災など被害に遭ったりした時期もあるので、“原点回帰”という気持ちで新しい豚骨の文化を作れればと思いました。
店内は、客席と厨房が近い劇場スタイル。食×エンターテインメントを随所に感じられる空間で、着丼するまで調理の様子から目が離せません。
こちらが2020年1月9日(木)より提供開始となる『玄瑛流NEO豚骨“極”』1,000円
――濃密でまろやかなスープの素晴らしさはもちろんですが、スパイスを重ねた香味オイルが他にはない唯一無二の味わいを演出していますね。
スープに関しては、今回ベースを豚の軟骨から取ったんです。軟骨から出てくるコラーゲンをスープ全体の旨味に凝縮するイメージ。スパイスは中国山椒、花椒、青山椒などを使っていて、いわゆるスパイスのパンチがひと口目から効いてくるというより、スープの美味しさにに合わせることによって身体の代謝ごと上げていくというイメージで作りました。
――麺も素晴らしいです。
ありがとうございます。豚骨ラーメンには加水率の低い固めの麺を合わせるのが一般的ですが、僕のネオ豚骨ラーメンにはゲンエイの代名詞のひとつでもある加水率47%を誇るモチモチとした麺を合わせています。豚骨ラーメンに馴染みがある人もない人もきっと新しい食体験になるのではないでしょうか。
――最後にクレソンが添えられていましたが、豚骨ラーメンのトッピングとしては珍しいですね。
上にあしらったクレソンは、実は熊本の実家で採れたものを使っています(笑)。季節や旬に合わせて変えていこうとは思っていますが、盛り付けも含めて自分のなかで色々とチャレンジしていきたいなと思っていますので、楽しみにしていてくださると嬉しいかなと。
――入江店主の地元愛も感じる一杯ですね(笑)。今年はオリンピックイヤーということもあり、豚骨は外国人からも人気ですし、国内外からラーメンファンが殺到しそうです。今回、英語ラーメンブロガーとして世界的にも有名なブライアンさんを招いた試食会も行なわれましたが、反応はどうでしたか?
とても好評でした。ブライアンからは毎日でも食べたいと言っていただいて有り難かったです(笑)。2020年、ぜひたくさんの方に召し上がっていただきたい一杯ですのでどうぞ宜しくお願いします。
ラーメンブロガーでラーメンWalker百麺人のブライアン・マクダクストンさんも絶賛!
――ちなみに昼営業は、予約なしで入れるんですよね??
はい。夜の営業は今までと変わらず予約制となっていますが、昼は予約不要です。皆様、ぜひ気軽にお越しください。
――入江店主、ありがとうございました。これからも楽しみにしています。
(取材・文 大島あゆみ)
GENEI . WAGAN(ゲンエイワガン)
問い合わせ先:03-3449-6010
営業日時:火曜~木曜 11時~13時(カウンターのみ) 50食限定 売切次第終了
(OMAKASE(https://omakase.in/)にて事前予約も可能)。
夜営業は、完全予約制となります。