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【小野員裕「魂のラーメン外伝」】第14回

全国からラーメンファンが訪れる山形の「ケンチャンラーメン」、噂通りスゲ~旨かった!

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 友人3人で、美味しいと評判の山形「ケンチャンラーメン」を求めて旅立った。

 午前9時、フォルクスワーゲントゥアレグで出発。北山形の「ケンチャンラーメン」に到着したのは12時20分、所要時間3時間20分、なんという早さだ。

全国からラーメンファンが訪れる名店「ケンチャンラーメン」

 駐車場はすでに満杯だったが5分ほどで空きが出たのですかさず駐車。店内へおもむき、まずは券売機の前でしばらく悩む。

 味は「普通」、「濃い口」、「うす口」。油「普通」、「油っぽく」、「油ぬき」。麺は「小盛り」、「普通」、「大盛り」とある。

 「もう一軒行くかもしれないし……、普通でもかなりの量なんだよな」
 「そうなんですよ、次のこと考えて小盛りにしときますか」
 「だね、味も油もミディアムにしとくか」

 ということで、3人揃って「小盛り・味普通・油普通」650円の食券を購入する。

 店内は広く、天井は吹き抜けになっていて気持ちいい。

 中央にでかい長テーブル。それを囲むようにテーブルと小上がり席となっている。我々は窓際の小上がりに通された。待つこと10分、待望のラーメンの登場となる。

中華そば(小盛り・味普通・油普通)

 麺は自家製、極太の平打ち縮れ麺、モモの焼豚2枚、たっぷり細メンマとネギ、ノリ。

 「これ小盛りかよ!」

 まずはスープを一口、旨い! そして麺、低加水でひょっとしてオーション(ワイルドな強力粉)、またはリスドォル(フランスパンに使う準協力粉)などが使われているような、普通の小麦粉かもしれないけど、判明はできない。

 ちょいゴワゴワとした舌触りながら滑らかな麺。

 焼豚はまるで切れない包丁でカットしたような粗い断面、歯ごたえがしっかりしていて下味もちょうど良い、旨い。メンマは板メンマを水で戻し、味付けされたもので、これも舌触りよし。スープをすすると確かに経験したことのない味わい。いや、どこかで出合ったことのある記憶、このスープも優れている。

 悩みながら3人黙々と食べ続ける。結構なボリュームで麺は270グラムほどか。途中、七味唐辛子をふりかける。

 「七味入れると味の輪郭が見えてきましたな。関西地域で売ってるマルちゃんの『どん兵衛』に似てないですか?」

 「おお、確かに、これ関西のうどんつゆに似てるよな」
 と友人。

 「コンブにイリコと鰹、これに鶏、豚ガラを少量加えてるよな」
 「コンブ相当多くないですか、これラードですよね」

 3人悩んだ末なにかが見えてきた。

 「イリコはハラワタと頭を取ってますね」
 「そうだな、乾物の香りが相当抑えられてるね」

 3人完食して表に出る。

 「噂通り旨いな~」

 表に出て一息、満足の逸品、この界隈で一押しと言われる理由がわかった。

 ※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。

〈店舗データ〉

 【住所】山形山形県山形市西田2-1-17 電話023-647-0086
 【営業】火曜~金曜11時~14時 土・日・祝11時~20時
 【休日】月曜日・第1日曜日
 【アクセス】クルマかバス、タクシーで

小野員裕 Kazuhiro Ono (大衆料理研究家)

 17歳からカレーの食べ歩きをスタート。以降、大衆料理研究家として早い時期からジャンルを問わず各メディアで情報発信。著書「魂のラーメン(プレジデント社)」はラーメンファンのみならず食に関わる多くの評論家やブロガーにも多大な影響を与えた。現在も1日1軒は食べ歩きの日々。

百麺人(https://ramen.walkerplus.com/hyakumenjin/

本人ブログ https://onochan.jp/

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