「武蔵小杉駅」南口から徒歩3分。「法政通り南壱番街」の途中に派手な看板の「丸仙」。昼夜問わず行列する地元民に愛されている大人気店だ。
店内はいつも活気に満ちていて、客がラーメンをすするその響きだけで胃袋が唸り始める。店内はL字のカウンター13席。
客層は地元のご隠居、サラリーマン、労働者、OL、学生、カップルなど老若男女でいつも賑わっている。
ここに来ると「支那そば」か「みそラーメン」どっちにしようかいつも悩んでしまうんだな。いまどき珍しく麺上げはザル、チャッチャッと湯切りするラーメン屋らしいその風情に思わず見とれてしまう。
ある日は「支那そば」と「ギョーザ」をオーダー。
支那そばを一口すするとこれが実に旨い。名古屋コーチン、豚ガラから抽出したダシは旨味が充実、エッジの立った醤油のキレが抜群だ。
スープの表面にやや多めの油、これがいつまでもラーメンを熱々に保ってくれる。
ややウエーブのかかった歯ごたえ確かな細麺との相性も抜群。
肩ロースの焼豚はいい下味が入り香ばしいのだ。
餃子もカリっとモチモチ、餡のバランスがいい。
みそラーメンは、たっぷりのモヤシ、メンマなど。
やや中太の麺はタピオカ粉が練りこまれていて、弾力な歯ごたえ。
北海道の赤味噌ベースのスープは驚くほど深い味わいでメチャメチャ旨い。
地元民に愛される店には理由がある。美味しさもさることながら、それよりも2代目店主の田中伸一さんとスタッフの皆さんの接客の気持ちよさだろう。
〈店舗データ〉
【住所】神奈川県川崎市中原区小杉町3-66 電話044-722-2827
【営業】11時~15時 17時~23時 土・日・祝11時~23時
【休日】木
【アクセス】東急東横線「武蔵小杉駅」南口から徒歩3分 JR南武線「武蔵小杉駅」正面口から徒歩4分
小野員裕 Kazuhiro Ono (大衆料理研究家)
17歳からカレーの食べ歩きをスタート。以降、大衆料理研究家として早い時期からジャンルを問わず各メディアで情報発信。著書「魂のラーメン(プレジデント社)」はラーメンファンのみならず食に関わる多くの評論家やブロガーにも多大な影響を与えた。現在も1日1軒は食べ歩きの日々。
百麺人(https://ramen.walkerplus.com/hyakumenjin/)
本人ブログ https://onochan.jp/
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