今回のオスス麺は、調布にある人気店「たけちゃんにぼしらーめん」。
煮干しラーメンのパイオニア的存在であると共に多摩地区を代表する名店で、数々の人気店も輩出しました。
ミュージシャン出身の先代が1990年に屋台のラーメン屋としてスタートし、1994年に深大寺に店舗を構え、2006年11月に現在の地に移転オープンしたこのお店。
「たけちゃんにぼしらーめん」という屋号は、ご子息である武人さんの名前からとったもので、先代が他界され現在はその武人さんがお店を受け継ぎ守っています。
名店を作り上げた先代の息子として、二代目として色々な苦労や考えもあるようで、ご自身のブログ「たけちゃんにぼしらぁ麺 にだいめ」でも語られています。
既に閉店してしまいましたが、2004年7月には代々木に、2011年4月には府中にも支店を出店。2009年と2016年には調布本店の店舗をリニューアルしました。
2014年には創立記念祭が行なわれ、「たけにぼ」で修業した「ソラノイロ」「丸め」「きら星」「ちかみちらーめん」などの名だたる人気店の店主による直筆コメントを寄せたポスターが作られたのが印象的でした。
「たけにぼ」と言えば、やっぱり「しょうゆ」!
数種類の煮干しをふんだんに使い、鰹節や昆布で天然の旨味を十分に引き出したという化学調味料に頼らない醤油味のスープ。現在流行っている煮干しラーメンのような強烈な煮干し感では無く、穏やかな煮干しの風味と味わいの中にキッコーゴ醤油を使用した奥深さと厚みを感じる醤油ダレがキリッと効いたシャープな仕上がりで、シコシコしたコシのある自家製の麺とベストマッチ!
ホロリとした柔らかさの中に豊かで旨味のある味わいの絶品チャーシューや、コリッとしたしっかりした食感のメンマ、ネギなどもスープとの相性バッチリ!
「塩らーめん」は、出汁の味をストレートに感じられる分、煮干しの味や風味をより楽しめるものとなっています。しっかりした力強い煮干し感がありながらも節系のふんわりした優しさも良い感じに合わさっていて、穏やかながらもシャープさのある塩ダレや、刻んだ紫蘇の風味とベストマッチ♪
しっかりした煮干しの風味と味わいの中にキリッと醤油を引き立たせたスープ、そこに一味などのピリッとした辛味でシャープさを出していて、ラーメンとはまた違った濃い口の醤油感と煮干し感を堪能出来る一杯!
「油そば」は、濃厚ながらも不思議と少し穏やかな味わいで、旨味もしっかりしながらキレがあり、ゴマ油の風味が嫌みなくふんわり薫る感じのもの。モッチリした平打ち太麺の美味しさを堪能する事が出来、生卵・ゴマ油・タレ・スープが別皿で提供されるので、自分好みにカスタマイズする事が出来ます。
少し苦味を感じる位に強い煮干し感を楽しめるスープも付くので、口直しとして飲んでも良し、つけ麺のように食べても良し、色々な使い方が出来て味の変化を楽しむ事が出来ます。
今は無き府中店で提供していた「鳥パイタン」は、丼に顏を近づけるだけで鶏の風味を楽しめるようなもので、重すぎないポッテリとした濃厚感を楽しむ事が出来、紫蘇やセロリを薬味に使う他とは少し違ったアクセントをつけた、スッキリさのある鶏白湯ラーメンでした。
「たけにぼ」っぽく無く、それでいて他のお店の鶏白湯とも違うオリジナリティのある一杯だったので、またいつか食べてみたいですね。
恥ずかしながら、若い頃の私は煮干しを使ったラーメン全般が苦手で好んで食べる事は無かったのですが、この「たけちゃんにぼしらーめん」だけは煮干しのクセを感じずに楽しむ事が出来ました。
煮干しラーメンが好きになった今現在も以前と同じように楽しむ事が出来る、丁寧な仕事が味に反映されているラーメンを提供してくれるお店で、煮干し好きの方にも煮干しラーメンにチャレンジしてみたいという「にぼラー」初心者の方にもオススメしたいお店です!
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくはお店の公式ツイッター(https://twitter.com/niboshiblog)をご確認ください。
ZATSU
2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。
本人ブログ(http://blog.livedoor.jp/zatsu_ke/)
本人Twitter @zatsu_ke
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