個性的な名前の店が新しい風を運んできた! どのメニューも完成度が高い アンタイNOODLES(東京・中神)【ZATSUのオスス麺 in 武蔵野・多摩】第17回

2020年06月29日 12時00分更新

JR青梅線・中神駅南口から徒歩1分の好立地

 全てがハイクオリティ! 昭島市に新しい風を運んできた人気店!「アンタイNOODLES」。

 「アンタイ」とは何? って思う方が沢山居るであろうその屋号には、「Antithesis from local(地元からのアンチテーゼ)」という力強い思いが込められており、その「Anti」を取ったとのこと。

2014年8月30日オープン

 ご主人は都内でも有数の名店を渡り歩いて実力をつけ、2014年に地元である昭島市の中神駅前にこの「アンタイNOODLES」をオープンさせました。

 地元ということもあり、お店の内装工事を同級生にお願いしたり、オープンに至るまで沢山の友達による助力があったようです。

 職人肌のご主人が作るラーメンは、食べ手に拘りがしっかり伝わるもので、オープンして間もなく行列の出来る人気店となり、その味わいは日々進化を続けています。

「味玉入り中華そば」

 メインとなる「中華そば」は、鶏の味わいや風味が優しくも力強く感じられるもの。
 魚介が鶏を引き立てるようにさり気なく効かせてあり、後から醤油の豊潤で厚みある味わいがやってくるもので、これぞ「アンタイNOODLES」の味という感じのバランスに仕上げられた一杯!

「味玉入りつけ麺」

 オープン以来、「中華そば」と共に主軸を担ってきた「つけ麺」。

 ご主人にはつけ麺の名店で培ってきた礎があり、そこにオリジナルバランスを加味して仕上げたもの。

 よくある濃厚魚介豚骨とは一味違っていて、まったりとしたマイルドさのある滑らかな鶏白湯のような濃厚な動物系の旨味を土台に、香りづけするような感じで優しい魚介の風味が軽く加わっていて、魚粉に頼ったものとは全く違った味に仕上がっています。時折感じる仄かな柚子の香りでホッとするような、濃厚ながらも優しいバランスの一杯!

焼石の投入で、つけ汁が一気に熱々に!

 つけ汁を熱々に復活させる「焼石」も用意されているので、つけ汁が冷めた時やスープ割りの時に再加熱する事が出来、この焼石を投入して沸騰するつけ汁を見るのも楽しみの一つ。

 メニューには辛味を加えた「辛つけ麺」もあり、どちらも甲乙つけ難い美味しさ!

「味玉入り塩中華そば」

 「塩中華そば」は、貝出汁を思わすような強い旨味が感じられるもの。

 塩ラーメンにありがちな尖った感じは一切無く、甘味とまろみのある優しい塩味が印象的。出汁・タレ・油のバランスが抜群で、醤油の「中華そば」とは全く違った表情の一杯!

「味玉入り生姜中華そば」

 「青島食堂」の秋葉原出店を皮切りに、取り扱うお店が増えてきた「生姜系」。

 アンタイでは、他の生姜系とはちょっと違った鶏の風味を強く感じるものを提供。食べ進めるにつれて段々と生姜感がスープに溶け込み、ちょっと懐かしさを感じる味わいに変化していくような面白さのある仕上がりで、最先端な鶏醤油の味わいと昔ながらな鶏生姜スープの味わいを併せ持った感じの不思議な一杯!

「あぶらそば」

 汁なしタイプの「あぶらそば」は、油そばでありながら油の重さを感じさせないスッキリさと濃厚なコクが感じられるもの。複雑な事をしている感じでは無いのに、他にはあまり無いような味わいに仕上がっています。

 途中で別皿の辛味油を投入すると、強めな辛味と食欲を掻き立てる香ばしい風味と旨味が加わり、楽しい味変となります。

「煮干のあぶらそば」

 煮干といってもガツンと来るキツいタイプでは無く、味と香りがふんわりと広がっていくような煮干感で、その風味が醤油や卵の味わいとベストマッチ。超上質な卵かけご飯のような、バランスの取れた「和」を感じる味わいに仕上がった一杯!

「濃厚中華そば」

 「濃厚中華そば」は、骨だけで無く肉の味も溶け込んだようなフコフコした口当たり。唇がペタペタするような濃厚さが感じられる鶏白湯的な味を土台に、和出汁のスッキリした風味と味わいが重なったもので、つけ麺と同様にアンタイならではのオリジナルバランスが光る濃厚動物魚介系ラーメン!

 礎がしっかりしている上に引き出しも多いので、クオリティの高い限定メニューも多数提供しており、これを楽しみにしている常連さんが沢山いらっしゃいます。 

限定メニュー「トリュフ香る貝出汁塩中華そば」

 ご主人はトリュフを得意としているようで、限定メニューにも度々登場しています。

 以前いただいた「トリュフ香る貝出汁塩中華そば」は、トリュフの芳醇な香りが強く感じられる贅沢感のある風味で、途中でアサリバターを思わせるようなペーストを溶かし込む事によって清湯系から濃厚系に変化する、ダブルテイストな一杯でした!

限定メニュー「ブタメンスペシャル」

 コロナ禍以前は定期的に提供されていた限定メニューの「ブタメン」。

 豚をベースにした清湯系のあっさり醤油味スープは、あっさりでありながらも旨味がギュッと凝縮された豊かな味わいを持つもの。背脂のこってり感やコクに、刻みニンニクや生姜の風味や旨味がバランス良く合わさった、淡麗系のような上品さと二郎系のようなジャンクさを兼ね備えた一杯!

しなやかな啜り心地&しっかりとしたコシの「細麺」

ツルツルの麺肌&モチモチ食感の「太麺」

 どのメニューの麺も「村上朝日製麺」のものを使用し、基本的にラーメンには細麺、つけめんには太麺を合わせています。

 どちらも麺の持つポテンシャルをしっかり引き出した茹で加減と、最高のマッチングとなるスープ作りをしている事がわかる、素晴らしい仕上がりを見せてくれます。

 西多摩地区を中心とした食べ歩きをしている自分にとっては「よくぞ中神に出店してくれました!」と思えるくらい、この地区に新しい息吹を与えてくれた「アンタイNOODLES」。馴染み易さがありながらもここでしか食べられないハイクオリティなラーメンを提供してくれる、オススメのお店です!

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくはお店の公式ツイッターをご確認ください。

ZATSU

2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。

本人ブログ(http://blog.livedoor.jp/zatsu_ke/

本人Twitter @zatsu_ke

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