汁なし担担麺の名店は新しいカタチの“町中華”かもしれない 担担麺 めだかTANTAN(東京・東中神)【ZATSUのオスス麺 in 武蔵野・多摩】第44回

2021年02月01日 12時00分更新

店頭に飾られたガンダムシールドが目を引く「担担麺 めだかTANTAN」

 今回のオスス麺は、東中神駅南口から程近い江戸街道沿いにある、ガンダムシールドが目印の小さなお店「担担麺 めだかTANTAN」。

 凄く小さなお店でありながらオープン当初から賑わいを見せ、常連さんを中心に愛されるお店となっています。

2014年9月撮影、オープン当初の様子

 ご主人は、高校時代から中国料理店でアルバイトをしてスープ作りや鍋振りを経験し、「炎の料理人」として有名な故・周富徳氏の店をはじめ、洋菓子やレストランで有名なキハチグループの「キハチチャイナ」などで腕を磨いた生粋の中国料理人。

 一旦は料理人を離れ、営業マンとして全国各地に転勤していた時期もあり、その時期に全国の色々なお店を食べ歩いた事も現在の礎になっているとの事。

 その食べ歩きの中で広島の「きさく」というお店と出会った事が、ご主人にとって大きな転機となりました。

 「きさく」は、広島のご当地麺「広島汁なし担担麺」のブームを作った元祖とも言われているお店で、「この汁なし担担麺を再現したい」という思いがきっかけとなり、2014年9月に「めだかTANTAN」をオープンさせました!

 店舗前のガンダムシールドをはじめ、店内にはガンダム関係のものがいたる所に置かれており、店舗二階の座敷にはガンプラショップのディスプレイかというくらいに沢山のガンプラが飾られています。

 これは、ご主人の私物だけで無くガンダム好きなご主人を慕う友人や常連さんが持ち寄って増えてきたものを飾っているとの事で、これを見るだけでも楽しく、お客さんに愛されているお店だということが伝わってきます。

「汁なし担担麺」にチャーシューをトッピング

 「めだかTANTAN」不動の看板メニュー「汁なし担担麺」は、先述の通り広島の「きさく」を再現したくて作り出した「きさくインスパイア」と言っても良いものですが、当然ながら独自のアレンジを加えた「めだかTANTAN」の味に仕上げてあります。

 一般的な担担麺に使われる芝麻醤は使わずに、海老出汁の味や風味を程よく感じられるスッキリした塩味を楽しめるもので、肉味噌をよく混ぜ合わせる事によってスッキリながらも濃厚なコクと旨味をしっかり感じられる味わいになり、花椒の風味高さや刺激的な辛味と痺れ感を楽しむ事の出来るインパクトとバランスを兼ね備えた一杯となっています。

 分厚くて大きなチャーシューは、甘味を残しながら溶けていくような脂身と良い感じに味付けされ赤身の肉の旨味とがバランス良く合わさった逸品でオススメのトッピング!

 合わせる麺は中西製麺の細ストレートで、啜り心地の良さやパツパツした歯切れの良い食感が楽しめ、タレの馴染みも抜群。

 オープン当初は既存の麺を使用していたようですが、ご主人は修業時代には製麺経験もあり製麺知識も豊富な事から、現在はOEMで専用麺を作ってもらっているとの事。

 全体をまろやかに包み込みコクを加えてくれる「温玉」も定番の人気トッピング!

「汁あり担担麺」

 「汁あり担担麺」は、お店の中核を担う鶏豚の清湯スープがベースで、そこに豆乳と芝麻醤を合わせた円やかな味わい。

 「汁なし」と同様に肉味噌を溶かし込む事によって濃厚感や麻辣感が加わり、味の変化を楽しむ事が出来るまろみと刺激を楽しめる一杯。

「魚介中華そば」

 ラーメン店での修業が無く「中国料理店での経験が全て」だと語るご主人、その特徴を一番顕著に感じられるのが「魚介中華そば」。

 鶏豚スープに魚介を加えた清湯系の中華そばで、一般的なラーメンと同じ馴染み深さはあるものの、中国料理店出身ならではの工夫が加えられていて、他の味とはひと味違った風味やコクで厚みのある味に仕上げられています。

日替わりメニュー「熱々!麻婆豆腐麺」

 長きに渡り中国料理に従事していただけあって引き出しも多く、日替わり限定料理や日替わり限定麺も提供していて、中でも定期的に登場する「熱々!麻婆豆腐麺」は、お店の人気メニューである「麻婆豆腐」がのった超熱々で麻辣感を楽しめる一杯。

限定メニュー「バンバンジー冷しそば」

 昨年夏に頂いた限定の「バンバンジー冷しそば」は、このお店だからこそ出来るしっかりと調理されたバンバンジーがのった、濃厚なコクを楽しめる冷し麺でした。

嬉しいサイドメニュー「半チャーハン」

 チャーハンは、ぶつ切りのチャーシューがたっぷり入った贅沢なもので、担担麺のお店であるにも関わらずカウンターのお客さん全員がチャーハンを食べていた事もあるというほどの大人気メニュー。

 半チャーハンにはスープも付いてくるのですが、+100円で「スープ麺」にも出来、麺もちょっと食べたいなという方にはオススメ!逆にラーメンや担担麺に「半チャーハン」を付ける事も出来ます。

 全てのメニューに関して、「濃厚過ぎず、度が過ぎず、毎日食べたいと思える飽きの来ない味に仕上げる様に心掛けている」との事で、私自身もその仕掛けにハマって「また来たい」「次はこれを食べてみよう」とリピーターになりつつあります。

 そんなお客さんが沢山いるリピーターの多いお店で、担担麺は勿論ですが限定や一品料理など一つ一つのクオリティが高く、新しい形の「街中華」とも呼べるような楽しみ方の出来るオススメのお店です!

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくはお店の公式ツイッター(https://twitter.com/medakatantan)をご確認ください。

ZATSU

2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。

2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。

本人ブログ(https://zatsu-ke.blog.jp/

本人Twitter @zatsu_ke

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