今回のオスス麺は、「○決(まるひろ)」。
最近は、「NEOノス(NEOノスタルジック)系ラーメン」という、ノスタルジーを感じさせながらも今風にアレンジさせたラーメンが流行ってきています。
多摩地区でも、羽村の「中華そば ふるいち」や中神の「三代目しゅう」などがそのジャンルに分類され、老若男女問わず親しまれる人気店となっています。
では、そもそも「ノスタルジックラーメン」とは何なのか?
ノスタルジーを感じるラーメンは、世代や地域によって変わってくると思います。20代と60代の人が同じノスタルジーを感じるとは思えませんし、豚骨ラーメンが有名な九州の人が醤油味のあっさり中華そばにノスタルジーを感じるとも思えません。
そう考えると「ノスタルジックラーメン」に定義は無く、十人十色と言えるもので、多摩地区在住40代半ばの私にとってのノスタルジックラーメンは「どさん子」や「ラーメンショップ」がそれに当たるかもしれません。
と、理屈っぽい話をしてしまいましたが、実際「ノスタルジックラーメン」というネーミングから単純に連想するのは、昭和を感じるようなシンプルなあっさり中華そば。
これも街中華なども含め色々なものがあると思いますが、私が真っ先に思い浮かべるのが、今回のオスス麺である「○決」。
東中神駅南口から徒歩3分ほどの所にあり、「○決」と書いて「まるひろ」と読ませるこの屋号は、ご主人である坂本決(ひろし)さんの名前から取ったものとの事。
トタン屋根が印象的なレトロな佇まいで、お店の前には『昔ながらの中華そば』と書かれた電光看板が立てられています。
木目調の店内は、カウンター席の他に小上がりにちゃぶ台が1卓だけ用意されたこぢんまりした空間で、清潔感はあるけれど気取った感じがなくアットホームな雰囲気で、ほっこりしたノスタルジーを感じます。
雰囲気的には「老舗」って感じがしますが、実はそこまで古い老舗ではなく、「麺屋武蔵」「青葉」「くじら軒」などの『96年組』と呼ばれる名店が誕生した、ラーメンブーム真っ只中の1997年12月にオープンしました。
ただ、当時流行りのニューウェーブ系とは正反対をいく『昔ながらの中華そば』をウリに地元の方を中心に人気が広がり、多摩地区のラーメン好きも食べに赴く人気店となりました。
現在、営業時間は昼間の数時間だけになっていますが、それでも今も変わらず地元の方を中心に愛されるお店として賑わいを見せています。
人気の「中華そば」は、オープン当初の450円から50円の値上げがありましたが、15年以上ワンコイン500円の据え置き価格でやっているのが凄いです!
それも安かろう悪かろうというものでは全くなく、鶏を主体とした動物系に鰹などの節系がふんわり香る優しい和風の出汁に醤油ダレがバランス良く合わさった奥深い味わいのスープに、立川にある「錦製麺」の細縮れ麺を合わせた、飽きの来ないじんわりと染み渡る美味しさ!
風味豊かなトロトロのバラロールチャーシューが絶品で、「チャーシューメン」も人気!
トロトロ半熟の味玉や、ゴマ油の風味を効かせたメンマ、下味のしっかりしたワンタンなどのトッピングも間違いない味わい!
「つけ麺」は、中華そばの味をベースにしながら、やや濃い口に仕上げたつけ汁にゴマの風味をまとった啜り心地の良い麺を合わさせた一杯。ざる蕎麦感覚で食べられるスッキリした味わいで、暑い夏にオススメ!
安くて美味しい、初めてでもどこか懐かしさを感じられるような、ノスタルジックで親しみやすい味わいと居心地の良さを感じられるオススメのお店です!
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくはお店にご確認ください。
ZATSU
2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。
本人ブログ(https://zatsu-ke.blog.jp/)
本人Twitter @zatsu_ke
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