ラーメンコンプレックス特集第1弾!「立川ラーメンスクエア」編(東京・立川)【ZATSUのオスス麺 in 武蔵野・多摩】第67回

2021年08月16日 12時00分更新

 現在、日本全国には「ラーメンコンプレックス」や「ラーメンテーマパーク」と呼ばれる、複数のラーメン店が集まった「ラーメン店集合施設」が多数存在しています。

ラーメンコンプレックスの草分けとなった「新横浜ラーメン博物館」

 1994年に開館した「新横浜ラーメン博物館」がその代表格で、今もなお人気のラーメンコンプレックスです。

 この「新横浜ラーメン博物館」のヒットにより、全国各地で続々とラーメンコンプレックスが増えていきましたが、集客するのは簡単ではなく、長続きできずに短期間で閉めてしまった施設が多数あるのも事実。

 そんな厳しい現状の中、10年以上も頑張っているラーメンコンプレックスが立川には2軒も存在します!

 それが2005年に開業した「立川ラーメンスクエア」と、2009年に開業した「らーめん たま館(やかた)」。

 どちらも常に適度な新陳代謝を図る事によって、ラーメンファンを飽きさせない施設造りを心掛けています。

 今回は、立川にあるこの2軒のラーメンコンプレックスを2週に渡ってご紹介したいと思います。 まず第1弾は「立川ラーメンスクエア」。

アメリカンな雰囲気が印象的な「立川ラーメンスクエア」

各店舗の概要が分かりやすく掲示されていて、ラーメンへの期待感を高めてくれる

 JR立川駅南口のすぐ近くにある複合商業施設「アレアレア2」の3階にあり、2005年4月のアレアレア開業と共に「立川ラーメンスクエア」もオープン。

 マンハッタンの街並みを再現したというコンセプトのフロアで、全国各地から選ばれたお店と期間限定のお店、計7店舗でスタートしました。

開業当時に人気を博した「かごしまラーメン 我流風(がるふ)」

 2005年4月の開業当時は、

・北海道から出店の「菅家」
・なんつッ亭の店主が修業されたという熊本ラーメンの名店「好来」
・埼玉の人気店「津気屋」
・鹿児島ラーメンの人気店「我流風」
・俳優の河相我聞氏が店主を務めた「我聞」
・宮崎を代表する人気店だった「風来軒」
・江古田の元「がんこ十八代目」であった人気店「いちや」

 というラインナップで、当時は「我流風」の人気が高く、ラーメンスクエア卒業後も同じく立川にあるルミネのレストランフロアで営業されていました。

2006年10月〜2007年9月「三代目けいすけ」

2007年10月〜2009年3月「Due Italian」

2005年4月〜2017年3月「らーめん専門店 いちや」

2011年4月〜2021年3月「北海道 恵比寿」

 後にミシュランガイドビブグルマンにも掲載された「Due Italian」や「らぁ麺やまぐち(当時は『麺屋にゃみ』)」をはじめ、「三代目けいすけ」や「凪」など数々のお店が登場して卒業していった中で、2005年の開業から2017年秋まで10年以上営業された「いちや」や、2011年から今年2月まで10年近く営業された「北海道 恵比寿」などは、ラーメンスクエアを支えてくれたお店と言っても過言では無いでしょう。

 このラーメンスクエアの一番の特徴は、他のラーメンコンプレックスには無い「ラーメントライアウト」というチャレンジ企画!

 プロ・アマを問わず応募でき、発想と味を競い合って審査に勝ち残ると、ラーメンスクエア内での出店資格と開業祝い金100万円を得る事が出来るというもの。

記念すべき第1回ラーメントライアウトでは、今や世界展開するまでに大きくなった「凪」の生田さんが優勝

第2回は、当時「凪」のスタッフで後に「麺や 優」「楽々」の店主となり、現在はラーメンプロデューサーとしても活躍中の磯部さんが優勝

第2回の準優勝は、今やミシュランガイドビブグルマンに掲載されるほどになった「らぁ麺やまぐち(当時は『麺屋にゃみ』)」の山口さん

第5回では、現在は王子の人気店となった「らーめん えんや」の山田さんが優勝

第7回は「魚魚(現在は『立川中華そば ととホンテン』)」の高橋さんが優勝。これをきっかけに、居酒屋からラーメン屋さんへと転身!

 これまでに数々の名店を生み出してきた名物チャレンジ企画「ラーメントライアウト」。

 ご紹介した以外にも、有名店や現在人気店となっている店主さんが多数挑戦している企画で、決戦の様子を現場で生で見ることが出来るのがまた楽しくもあります。

 そんなラーメンファンの夢が一杯詰まった「立川ラーメンスクエア」。

 現在は新型コロナウイルスの影響もあって少し縮小されていて5店舗のみとなっていますが、コロナ禍でも頑張って営業されているお店のオスス麺を紹介していきます!

 全店舗で「ミニサイズ」のラーメンも用意されているので、連食(ラーメンをハシゴして食べ歩く)する事も出来ます。

新和歌山らーめん 極ジョー -GOKUJOE-

 第4回トライアウトで優勝して「和らーめん 和っ2(わっつ)」として出店し、一旦はラーメンスクエアを離れ国分寺で「大和座(現在は閉店)」を営んでいた木下さんによるお店で、2014年4月4日にオープン。

「味玉和歌山らーめん」

「濃厚魚介豚骨つけ麺」

 オスス麺は「和歌山らーめん」!

 多摩地区で唯一の和歌山ラーメンを提供しているお店で、ドッシリとした濃厚な豚骨スープと、その濃厚スープに溶け込む濃厚な醤油感が合わさったインパクトのある一杯!

 濃厚な魚介豚骨に太麺をあわせた「つけ麺」も人気が高いです!

麺屋こころ

 台湾まぜそばの発祥店である「麺屋はなび」公認の台湾まぜそばを提供するお店で、昨年6月1日にオープン。

「台湾まぜそば」

「塩味玉ラーメン」

 オスス麺は、名物の「台湾まぜそば」!

 「はなび」ほどのパンチは無いものの、ピリ辛の台湾ミンチの旨味を主軸に魚粉や刻みニンニクなどの風味が入り混じったジャンクながらも食べやすい味わいで、病みつきになる一杯!

 麺を食べ終えた後の「追い飯」も必須!

 カレーや明太子などのバリエーションもある「まぜそば」系にどれもハズレは無いですが、その対極のような淡麗系の「塩ラーメン」も人気!

麺の章 九州 とりとん

 割烹料理からラーメンの世界に入った店主によるお店で、昨年10月2日にオープン。

「九州こってり豚骨ラーメン」

「黄金の丸鶏そば」

 オスス麺は、二枚看板の「豚骨ラーメン」と「丸鶏そば」!

 生の豚骨を100%使用したという豚骨の旨味を引き出しながらも食べやすく仕上げた豚骨ラーメンと、丸鶏やガラを野菜やフルーツと一緒に炊き出したというどこか懐かしさを感じる醤油ラーメンは、どちらも肩肘張らずに気軽に食べられる味わい!

麺屋 ごうせい

 日本一濃厚なラーメンと認定された事もある人気店「麺匠 克味」として2018年に期間限定でオープンし、その後は期間満了で一旦卒業されましたが、「麺屋 ごうせい」と屋号を変え、リニューアルという形で昨年10月2日にオープン。

「超濃厚とんこつラーメン」

「雪国長岡生姜醤油ラーメン」

 オスス麺は、超濃厚でありながら意外と油っぽさが無く、豚骨の深い味わいを楽しめる「超濃厚とんこつラーメン」と、生姜を効かせたスッキリとした味わいの新潟ご当地麺「雪国長岡生姜醤油ラーメン」!

北海道味噌 あさ陽

 「むつみ屋」の創業者であり、2002年には「人気店カリスマ店主10名」の1人として選ばれた事もある竹麓輔氏の“味分け”を利用したお店で、今年4月6日にオープン。

「特製北海道味噌ラーメン」

「爆裂牛すじつけ麺」

 オスス麺は、ニンニクのパンチとラードのこってり感を効かせた「特製北海道味噌ラーメン」と、牛すじを煮込んで黒豆味噌で味付けしたオリジナリティ溢れるつけ汁が特徴的な「爆裂牛すじつけ麺」!


 「立川ラーメンスクエア」は、他には無い「ラーメントライアウト」という企画によって、夢を追いかけるラーメン店主にとっても貴重な存在で、時代と共に変わりゆく様々なラーメンを楽しめるオススメのラーメンコンプレックスです!

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくは各店舗にご確認ください。

ZATSU

2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。

本人ブログ(https://zatsu-ke.blog.jp/

本人Twitter @zatsu_ke

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