まだ間に合う! 残暑に食べたい冷やしラーメン特集【ZATSUのオスス麺 in 武蔵野・多摩】第69回

2021年08月30日 12時00分更新

 猛暑日が続いたと思ったら梅雨のような長雨で気温も下がり、そしてまた夏の暑さが戻る……。この後も厳しい残暑が続きそうな気がしますね。 暑い日は、冷たい「かき氷」や「アイスクリーム」などが恋しくなりますが、そんな時でもラーメンを食べたくなってしまうのがラーメンフリークの性。

 今回のオスス麺は、厳しい残暑を乗り越えるのにピッタリな「冷やしラーメン特集」!

 昔は、夏と言えば「冷やし中華」で、『冷やし中華はじめました』のノボリが夏の到来を知らせる一種の風物詩でもありましたが、2000年代前半の「つけ麺ブーム」により普段はラーメンしか出さないお店も夏場につけ麺を提供し、冷やし中華に代わる存在となりました。 そこからつけ麺が市民権を得るのに時間はかからず、夏に限らずラーメンと共に通年メニューに並ぶのが当たり前となりました。

 そしてここ数年、夏のトレンドとなってきたのが「冷やしラーメン」。 元々は、山形や福島で食べられていたご当地ラーメンのひとつでしたが、最近では色々なお店で創作系の「冷やしラーメン」が提供されています。 一日限定や数量限定の単発限定として出すものもあれば、夏季限定としてサマーシーズンを通して提供しているお店もあります。

 今回は、武蔵野・多摩地区でサマーシーズンを通して提供しているオススメの「冷やしラーメン」をいくつか紹介させていただきます。

※終了しているものもあるかもしれませんので、食べに行く際は事前に店舗へご確認を!

【ラーメン 大冬樹 -DAITOHKI- @東大和市】

「金目鯛の冷製麺」

 東大和の人気店「ラーメン 大冬樹 -DAITOHKI-」の「金目鯛の冷製麺」。

 夏の定番として、毎年夏季限定として提供されている人気メニューです。

 レギュラーのラーメンと同様に、豚や鶏などの動物系食材を一切使わないスープで、金目鯛を主軸にした魚介清湯系のあっさり塩味。キンキン過ぎないひんやり感で、金目鯛の味をしっかり感じさせながらも強過ぎずクセを感じさせず、ほんのり甘味を感じる円やかでやわらかな優しい味わい。

 西武立川の人気店「UMA」に製麺を依頼した特注の細ストレート麺との相性が抜群で、他の「冷やしラーメン」とは違った麺の食感や風味を楽しむ事が出来ます。

 味変アイテムとして提供されるコーレーグースで、辛味のアクセントを付けることも出来ます。

【立川中華そば とと ホンテン@立川市】

「冷やしラーメン(塩)」

 無添加・無化調に拘りつつも気取り過ぎず、しっかりとラーメンに落とし込んだ名店「立川中華そば とと ホンテン」の「冷やしらーめん」。 「醤油」と「塩」が用意されていて、どちらも甲乙付けがたい美味しさですが、個人的には僅差で「塩」がオススメ!

 ラーメンとして心地良い冷たさを感じつつも出汁の味をしっかり楽しめる温度を模索し、ベストと思われるのが8度だったとのこと。スープは5度~10度の温度に冷やされ、キンキンではないけれど心地よい冷たさと魚介出汁の旨味を存分に楽しむ事ができ、香味油にはオリーブの風味を抑えたオリーブオイルを使用しているので、魚介の風味を邪魔せずにラーメンらしいこってりした口当たりを感じつつ、重くない軽やかさのある計算された味わいに仕上がっています。

【喜多方ラーメン 坂内@立川市ほか】

「和風冷やしラーメン」

 喜多方ラーメンの人気チェーン店で、武蔵野・多摩地区にも立川・調布・多摩センターと3店舗を構える「喜多方ラーメン 坂内」の「和風冷やしラーメン」。

 スープは、鰹が効いた出汁と濃い口の醤油の味わいを楽しめるスッキリした和風なもの。優しい甘味もあって蕎麦つゆに近い味わいでありながらオイリーさもあるので、しっかりラーメンスープとして成り立ち、氷も入ってキンキンに冷たくて火照った身体をクールダウンさせてくれます。

 喜多方ラーメン特有のポコポコとした口当たりの平打ち中太縮れ麺も水締めされていて、普段以上の強いコシが楽しめるのも特徴的です。

【AFURI@立川市ほか】

「冷やし柚子塩麺」

 淡麗系の名店「AFURI」の夏の風物詩とも言える「冷やし柚子塩麺」は、その美しいビジュアルも相まって、まさに“映える”逸品。

 見た目だけでなく味わいも洗練された爽やかなもので、阿夫利山の天然水と新鮮な鶏ガラなどで丁寧に炊き出した鶏清湯に牡蠣・昆布・煮干し・鰹節などでとった魚介出汁を合わせて作った冷製スープに、全粒粉入りのしなやかな細麺を合わせています。

 中央に涼しげにトッピングされた柚子ジュレを溶かすと、柚子の風味と酸味がふわっと広がる清涼感溢れる一杯!

【煮干乃宴@羽村市】

「蛤香るライ麦昆布水麺」

 煮干しに拘った羽村の気鋭店「煮干乃宴(にぼしのうたげ)」の「蛤香るライ麦昆布水麺」。

 ひんやり冷たいスープは、トロンとしたとろみのある昆布水をベースに蛤の風味が香り、スッキリした口当たりながらも旨味たっぷりで、豊かな出汁の味わいや風味を楽しめるもの。出汁を固めた「出汁氷」がトッピングされていて、氷が溶け出すとシャーベットとして楽しめると同時に、煮干し出汁の味が主張してパンチの効いた味に変化する面白さのある冷製スープ!そこに菅野製麺所のライ麦を練り込んだ細ストレート麺が合わさって、最高のマッチングを見せてくれます。

 別皿トッピングの鴨チャーシューも絶品!

【煮干鰮ラーメン 圓 たま館店@立川市】

「氷結煮干鰮」

 立川のラーメンコンプレックス「たま館」内にある名店「煮干鰮ラーメン 圓」の「氷結煮干鰮」。

 麺の上にはシャリシャリとしたシャーベット状になった煮干し出汁、その下には煮干しの冷製スープがあります。冷製スープもしっかり煮干しでありながら、シャーベットが溶け出すとより煮干し感が増し、さらにキンキンに冷たいスープに変化していくのが堪らないもので、三河屋製麺の全粒粉入り細ストレート麺もキンキンに冷えたシコシコ食感を楽しむことが出来ます。

 まさに夏の風物詩・かき氷感覚で食べられる「冷やしラーメン」の真骨頂とも言える一杯!

 「冷やしラーメン」は、「冷やし中華」や「つけ麺」とは違う「ラーメン」らしさを持ちつつも、ひんやり冷たい涼やかさを楽しめ、物によってはラーメン以上にその出汁感を感じることも出来る、暑いこの時期にピッタリなオスス麺です!

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくは各店舗にご確認ください。

ZATSU

2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。

本人ブログ(https://zatsu-ke.blog.jp/

本人Twitter @zatsu_ke

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