ラーメンWalker発!「未来を輝かせるラーメンストーリーズ」第8話

福島三大鶏を贅沢に使った『麺処 若武者』のラーメンで、福島の美味しい食文化を全国に発信!

2022年03月22日 12時00分更新

 ラーメンWalkerがテーマを決めて名店店主とともに新たなラーメンをお届けする企画。3月11日~3月21日は、福島から『麺処 若武者』が初出店。ラーメンWalkerグランプリ福島殿堂入りの二本松本店は、昨年12周年を迎えた。東日本大震災から11年、福島の食文化を日本全国、世界にも発信し続けてきた。今回は、若武者代表・山本一平さんが全幅の信頼を寄せる、浅草店の南 恵介シェフが福島のラーメンをお届けする。

『麺処 若武者ASAKUSA』より、南 恵介シェフが参戦!

福島三大鶏に会津の蜆、会津山塩など贅沢に使った究極のラーメン

 もともと会津地鶏と6種の貝出汁、会津山塩を使った浅草店の看板メニュー「会津山塩物語」が、今回のラーメンの原点である。それをさらにラーメンWalkerキッチンでの極上バージョンとして特別仕様に仕上げてきた。

「もともと使っていた会津地鶏の出汁に、川俣シャモと伊達鶏を追加して、福島三大鶏と呼ばれている鶏をすべて出汁に使おうということになりました。今回、福島がテーマなので、福島の食材をふんだんに使って、福島にはこんな美味しいものがあるんだよってことが伝わればいいなと」(南さん)

会津地鶏の丸鶏、川俣シャモ、伊達鶏を炊いたスープは、淡麗ながら旨味が濃縮

 福島三大鶏に加えて、6種の貝出汁も会津塩川の潮(蜆)や蛤、帆立、浅蜊、北寄、鮑と、すべて福島産を使用。合わせる塩は、平安時代から温泉水を薪釜で煮詰めて抽出してきた会津山塩。福島の食材を最大限に取り入れ、福島にいる代表の山本さんと、浅草店の南さんがリモートでやり取りしながら1ヵ月かけて完成したのが、こちらの極上versionだ。

「会津山塩物語~福島三大鶏極上version~」。旨味あふれる淡麗スープに背脂が浮かぶ

麺は福島から直送、サイドメニューも福島の豚と福島食材づくし

 スープには福島3大鶏と福島の貝、福島の山塩、そして麺も福島の羽田製麺だ。45%の高加水手揉み太麺は、注文が入ると1玉ずつ丁寧に手揉みしていく。

福島から届く羽田製麺の多加水麺。注文毎につぶして揉んで縮れをつけて茹でる

丁寧に手もみした縮れ麺は弾ける食感。噛むごとに国産小麦の香りが広がる

 茹でられた麺は、旨味たっぷりのスープを持ち上げていく。麺のもっちりとした食感と喉越し、小麦の風味も楽しめるように、福島三大鶏をバランスよく仕上げるのに、スープを何度も何度も調整したという。「食後の丼が戻ってくるのを見ていましたが、ほとんどなくなっていて、ありがたいですね」と、南さん。

 福島の食材が使われているのはスープや麺だけではない。トッピングの豚バラチャーシューも、福島の高級銘柄豚であるエゴマ豚だ。厚みのある豚を箸で持ち上げると、プルプルと脂が揺れ、口の中でとろけていく。赤身はもちろん脂まで美味しいチャーシューは、「肉物語」だとたっぷり花びらのように盛り付けられる。

「会津山塩肉物語~福島三大鶏極上version~」。エゴマ豚のチャーシューが丼を覆うほどたっぷり!

 サイドメニューにまで福島食材愛があふれている。エゴマ豚は「ぶためし」にも使われいるという。「豚肉に絡めるタレにもこだわって、福島の蜂蜜が入ってます。桑の実も福島二本松の特産品で、ブルーベリーのような酸味があって、これもタレに入れてますね」と、南さん。昔から養蚕が盛んで桑を栽培してきた、この地ならではの食材も取り入れられている。最後に、地元の二本松にある岳温泉の温泉卵までのる。

「岳温泉とろんたまのぶためし」。甘辛いタレが食欲をそそる福島エゴマ豚のぶためしは浅草店でも提供

食の風評被害を払しょく! 福島愛あふれる尽力で、福島を元気に

 代表の山本一平さんは、千葉の本格中国料理店『知味斎』出身。そもそも地元の二本松に戻って独立したとき、ラーメンも提供する中華料理店だった。それが、2011年3月11日の東日本大震災をきっかけに、ラーメン専門店へと業態変更した。

 震災と原発事故によって、地元農家の風評被害が相次いだ。「震災後、精力的に福島の看板を掲げてロサンゼルス、ニューヨーク、シンガポール、日本全国で福島県産の畜農産物をふんだんにラーメンに使用してPRしてきました」と、山本さんは風評被害を払しょくするために多くの取り組みをしてきた。今回、ラーメンWalkerキッチンで提供した福島三大鶏だけで出汁をとったラーメンの原型も、「誰にとっても身近なラーメンで、福島を元気づけよう」と、その取り組みから生まれたものだ。

『麺処 若武者』代表の山本一平さん。福島愛をラーメンにこめて

 震災から11年、3.11に寄せる想いを山本さんに伺った。

「未だに福島では風評や畜農産物を受け入れてくれない方や国々がある状況です。しかしながら、しっかりと正しい情報で理解して、また再び福島の美味しい食を消費してくれることもまた事実です。これからも自分に出来ることを全力で取り組んでいきます!」

 福島の復興を常に考え、逆風に負けず突き進んでいく、福島愛あふれる山本さん率いる若武者グループ。そのラーメンは、福島だけでなく日本を元気にしてくれた。

山本さんが「自分の分身」と信頼を寄せる南さんと。浅草店、二本松本店で福島の魅力を味わってほしい!

麺処 若武者 本店
福島県二本松市本町2-86-1
11時~15時/17時45分~20時30分
日・祝 11時~20時30分
木曜休

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。臨時休業など、詳しくはお店の公式ツイッター(https://twitter.com/wakamuwakamuF3)をご確認ください。

ラーメンWalkerキッチン出店中の3月16日未明、再び東北地方を中心とした大規模な地震が発生。「本店がある二本松は震度6弱。地震後に各店長たちが店に様子を見に行ったところ、丼など割れていたけれど、なんとか営業はできる状況でした。翌日から元気に営業しています」(南さん)。被害に遭われた皆様に謹んでお見舞い申し上げます。そして一刻も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

ラーメンWalkerキッチン
埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3-205
04-2968-7786
JR武蔵野線「東所沢」駅徒歩10分
https://ramen.walkerplus.com/kitchen/

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