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ラーメンWalker発!「未来を輝かせるラーメンストーリーズ」第9話

『吉祥寺武蔵家』×映画『とんび』3世代に愛され続ける味と映像のコラボ!家系ラーメンにこめた親子の絆

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 ラーメンWalkerがテーマを決めて名店店主とともに新たなラーメンをお届けする企画。3月23日~3月30日は『吉祥寺武蔵家』が映画『とんび』とのコラボ出店。1999年5月13日創業、吉祥寺で23年、3世代に愛され続けてきた武蔵家が、3世代に20年以上愛され続ける名作『とんび』と出逢い、コラボラーメンを創作した。『吉祥寺武蔵家』藤崎店主が大切にしてきたラーメンと、そこに繋がる想いを伺った。

『吉祥寺武蔵家』店主・藤崎茂也さんが思い描くラーメンと絆とは?

東京・吉祥寺で23年愛される『吉祥寺武蔵家』

代名詞の豚骨醤油ラーメン

映画「とんび」に繋がる、思い出に残るラーメン

 異業種とのコラボも積極的に行なってきた藤崎店主だが、映画のコラボは今回が初めてだ。「とんびの原作を読んで、ドラマも見て、3世代に愛されるラーメン屋を目指してやってきた武蔵家と繋がるところがあるんじゃないかと。そう思って、今回の出店に臨みました」。今でこそ、名実ともに“3世代に愛されるラーメン屋”だが、最初からそうだったわけではない。

「最初は、地元の高校生がラーメンを注文する時にタメ口をきいたり、麺の柔らかめや硬めの好みを聞くと『カタメ』と単語で話すのを注意してたら、そのうち『カタメお願いします』『いつも、ごちそうさまです!』ときちんと話せるようになって。大学生になって、結婚して子供を一緒に連れてくるようになっていった。5年やって10年やって15年やっていくうちに、こういうお店であるべきだなって、そこから“3世代に愛されるラーメン屋”が基本理念になりましたね」

吉祥寺の老舗「いせや」から直送の豚骨や鶏ガラで、本店同様に毎日スープを炊く

 ラーメンがおいしいと言われるより、彼らが子供を連れてきて、「お父さん、このラーメンで育ったんだよ」と話してくれることのほうが大切だと、藤崎店主は続ける。

「どんなラーメンって聞かれたら、『彼女にふられたとき食ったんだよ』『部活が終わって、みんなと行ったね』とか、『最初のころ、店主が超怖くて』とか(笑)、そういう味のラーメンを目指してやってるんで。その人たちの生活の一部になってる、ずっとそこにあり続けるラーメン。その思い出を繋いでいけたらいいなと思ってます」

「とんびラーメン」。鳥のとんびをイメージしたチャーシューなど、原作の世界観をラーメンで表現

 『とんび』は、妻を失った父親が悩みながら男手一つで息子を育てていく、親子の絆を描いた作品だ。「すごい不器用なお父さんと、ラーメン屋の職人を重ね合わせて、想いだけは変わらずやってるところが映画とラーメンがリンクするかなと」。武蔵家が作るコラボラーメンは奇をてらわず、23年愛され続けてきたいつものラーメン。だけど、ここにしかない思い出に残るラーメンとなった。

「ラーメンの素材は本店と一緒、有名な焼き鳥屋のいせやさんから豚骨や鶏ガラを送ってもらってスープを炊いてます。違うのはトッピングのバラチャーシュー。普段、使うことはないんですけど、鳥のとんびに見立てて豪快にのせました」

とんび用バラチャーシュー。縦に長く切ることでボリュームも満点

店ではやらない限定、赤黒白とんびラーメン

 通常のラーメンにひとひねり加えた赤・黒・白のラーメンは、藤崎店主からのうれしいサプライズだ。「店では、限定ラーメンを一切やらないんですよ。23年間、ずっと。この赤・黒・白のラーメンも、通販とかではやってるんですけどね。今回、店舗としてやるのは初めてです」という、ラーメンがこちら。

上から赤・黒・白とんびラーメンと、3種類の限定ラーメンも提供

 この3種類のラーメンは、ベースのスープが同じだとか。「香味油やタレを変えるだけでこんなに違うのって、面白いかなと。ちょっと玄人向けな感じで用意しました」(藤崎店主)。

 まずは、家系の一番の醍醐味、ライスに合うラーメンとして、甘じょっぱく胡椒やニンニクでパンチをつけた、黒ラーメン。赤は、鶏油に唐辛子を溶かした自家製ラー油でキレのある辛さが特徴。白は、塩ダレと油にアゴ(飛び魚)を加えた豚骨魚介。開業して3~4年目に作ってから、20年ほど店でも「アゴ塩ラーメン」として提供している。数日替わりの豊富なバリエーションは、「毎日来てくださる、ラーメンWalkerキッチンの常連さんが、いつ来ても楽しめるように」と、考えられたものだ。

とんびの親子の絆と、藤崎親子の絆がラーメンで繋がる

 ラーメンでは、味玉を親、うずらの卵を子供に見立て、トッピングで親子の絆を表現したが、藤崎店主も自ら親子の絆を体現していた。「ちょうど春休みなんで、娘にアルバイトやる?って聞いたら、やるって言うから。別業態の定食屋では、夏休みにアルバイトをしているので、飲食店で働くのは慣れているかな。娘も楽しいんじゃないんですかね」と、藤崎店主。映画のテーマ“親子の絆”とリンクするような藤崎親子の絆が垣間見られた。「狙ったわけではないんですが、結果としてそうなりましたね」というが、仲睦まじくサイドメニューを盛り付ける姿に、スタッフも店内の雰囲気も和んだ。

愛娘から「声がカッコいい!」と言われて嬉しそうな藤崎店主

 今回の出店のため、3ヵ月前から準備していたのが麺だ。通常、店舗で使っている麺ではなく、ラーメン凪の製麺部門「だるま製麺」の麺を使うことにした。その理由を藤崎店主に伺うと、「最初にラーメンWalkerキッチンを紹介してもらったのが凪の生田なので、ここで出店するなら凪の麺を使うっていうのが自然でしたね」と、一本筋の通った答えが返ってきた。凪の生田大将との深い絆も味わえるラーメンとなったわけだ。

かなりの超短麺に調整した、だるま製麺の平打ち縮れ麺

こちらも深い絆で結ばれているラーメン凪生田悟志大将(右)

 他にも、とんびコラボデザインの丼やTシャツ、海苔を作成した。すべて吉祥寺武蔵家からの提供だ。「採算度外視ですよ(笑)。だけどお祭りとしてやろう、みんなで楽しめたらいいなと。『あいつすげーな、誰もやったことないことをやって』っていうのがいいよね」と、笑顔で語る藤崎店主。

今後もいろいろな業種とのコラボが控えている。次のコラボは、競輪場だ。

「違う業種とのコラボでラーメンの集客力を活かせれば、ラーメンが持ってる力で、世の中変わってくんじゃないかと思ってます。ラーメンを食べたことがない人が食べる環境を作れること。そこでラーメン屋に触れて、『ラーメン屋って、カッコいいよね』と、思ってもらえればいい。若い人たちが来るようになって、かつラーメン自体も盛り上がればいい。次に競輪選手がセカンドキャリアとしてラーメン屋をやりたいって言ってくれれば、最高に嬉しいですね」

 産業を盛り上げるためにも、日本を盛り上げるためにもなる、ラーメンの力のすごさに、ただただ圧倒された。そんな藤崎店主に、「ラーメン屋さんって、カッコいい」と、心から思った。

スタッフとの絆も深まった8日間。「吉祥寺で待ってます!」

吉祥寺武蔵家 本店
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-8-11 弥生ビル 1F
月~土11時~翌1時30分
日11時~翌0時30分(翌日月曜が祝日の場合~翌1時30分)
無休

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。臨時休業など、詳しくはお店の公式ツイッター(https://twitter.com/kjj6348?lang=ja)をご確認ください。

ラーメンWalkerキッチン
埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3-205
TEL:04-2968-7786
JR武蔵野線「東所沢」駅徒歩10分
https://ramen.walkerplus.com/kitchen/

映画「とんび」
2022年4月8日(金)公開
公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/tonbi/

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