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セブン‐イレブンのチルド麺売場に、見慣れないインパクト抜群な見た目の一杯が並んでいた。ラーメンWalker監修の第2弾は、ラーメンWalker編集部のプロデューサー・松本桂汰を中心に「九州豚骨×北海道味噌」という興味深いテーマのもと商品開発が進んでいるという話は、編集部内でも耳に入っていた。だが、長年各エリアのラーメン事情を最前線で追い続けてきた北海道版編集長の井上と九州版編集長の冷川は、今回はこの商品開発には、基本的にはノータッチだったのだ。

「ご当地の看板を背負う者として、その仕上がりを確かめずにはいられない」——。

発売直後、セブン‐イレブンの棚から現物を自ら手に入れた両編集長。パッケージに堂々と踊る「合体」の文字を前に、松本を含めた商品開発担当者への配慮や忖度を一切抜きにした、率直な実食対談の火蓋が切って落とされた。

両者のアイデンティティが融合? それとも崩壊? 2人が驚愕したのは…?

そもそも、両者が背負うご当地ラーメンの成り立ちは対極にある。

北海道・札幌味噌ラーメンは、氷点下の気候でもスープが冷めないよう表面を分厚いラードの油膜が覆い、中華鍋で炒めた香ばしい野菜と、力強い黄色い中太縮れ麺を合わせるのがアイデンティティだ。

一方の九州・博多豚骨ラーメンは、魚市場などで働く人々が忙しい合間にサッと啜れるよう開発された極細ストレート麺と替え玉文化が根幹にある。本来はさらりとしたスープをお茶漬けのような感覚で啜るために生まれた麺構造なのだ。

「合体麺」で、まず2人を驚かせたのはそのビジュアルとフタを開けた瞬間に立ち上る香りだった。

井上:パッと見た時に「合体」という文字がポーンと目に飛び込んでくるよね。

冷川:「合体」というネーミングセンスにも笑っちゃいました。「釣りバカ日誌」をよく見ていた世代なのかしら。

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冷川:具だくさんで持った時にずっしりして、お得な印象を受けました。コーンが親の敵のように入っていてびっくり(笑)。キクラゲや紅ショウガも入っていて見た目も鮮やか。

井上:北海道味噌ラーメンのチャーシューは厚切りだから、「合体麺」の薄切りチャーシューは博多要素だね。だから、調理する前の見た目は九州豚骨寄りだと思った。ところが、温めて蓋を開けると立ち上る湯気からは札幌ラーメン特有のおろし生姜の香りがふわっと漂ってくる。見た目は九州豚骨なのに、香りは北海道味噌というのが面白かったね。

冷川:忖度なしということなので少しだけ言わせてもらうと、キクラゲは「博多ラーメンしばらく」がのせたのが初めと言われていて、それが博多ラーメンの定番だと思われてるかもしれないけど、実際はそうでもないんですよ。のってない店も多い。超有名店である「ふくちゃんラーメン」ものってない。薄切りのチャーシューとネギがのっていて、そこに自分で卓上の紅ショウガやごま、辛子高菜などをトッピングするのが主流。キクラゲは、同じ九州でも、熊本ラーメンのイメージが強いかも。

井上:実をいうとコーンも、札幌のイメージがあるかもしれないけれど入っていない店が多く、現実的には炒めたモヤシやキャベツがドカッと入っているのが味噌ラーメンなんだよね。コーンはどちらかというと観光客向けかもしれない。

冷川:だとすると、「合体麺」はそれぞれのご当地に対する最大公約数的なイメージをひとつにまとめたような、ある意味、夢があるビジュアルかもしれないですね。

何より両者を唸らせたのは、濃厚な豚骨味噌スープにあえて「細麺」をぶつけた点だ。通常、濃厚スープに細麺を合わせれば麺がスープの強さに負けてしまう。だが、一口啜るとチルド麺とは思えないパツンとした力強い歯切れをキープして、スープをごっそりと持ち上げてくる。麺のクオリティには、満場一致で感嘆の声が上がった。

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冷川:細麺は元々さらっとしたスープで食べるための麺なんですよ。だけどこの濃厚な味噌のスープに合わせるんだと思って少し懸念してたんですけど、食べたらちゃんとスープを連れてきてくれるような麺になってて面白いなと思いました。

井上:時間が経ってもふやけず、芯を保つ麺のクオリティは凄まじいよね。普通の開発陣なら太麺に逃げるところを、あえて細麺で挑んだ技術力には脱帽です。

結局どっちが強い? 白熱の判定結果と導き出された黄金ルート

対談が進むにつれ、「結局、この一杯は北海道なのか、九州なのか」という白熱の議論へ突入した。

冷川:熱々のうちは味噌の風味が前に出るけど、食べ進めて少し冷めてくると豚骨の油感とパンチがじわじわと強くなり、食後は完全に豚骨ラーメンを食べ終えた満足感に包まれたんですよ。そして何より細麺の存在感が全体に対して圧倒的に強いという点で、博多豚骨の血統だと思います!

井上:濃厚味噌スープ×細麺という組み合わせは、こんなに合うのかというのは新しい発見だった。これから細麺の札幌味噌ラーメンが出てくるんじゃないだろうか。これまでの札幌ラーメンの概念を拡張した新ジャンルの提示と言えると思う。

甲乙つけがたいせめぎ合いの末(対談を見守ったスタッフ池田の見解としてはやや九州が優勢)、2人が導き出した「この合体を極限まで楽しむ食べ方」はこうだ。

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具材を見ると、器の右半分にコーン、左半分にキクラゲと紅ショウガがレイアウトされている。フタを開けたら、スープに溶け込むおろし生姜の香りが際立つ熱々のうちに右側のコーンゾーンから攻めて札幌味噌の濃厚な旨味を堪能する。そして後半、スープが適温に落ち着き豚骨の旨味が濃縮されてきた段階で、左側のキクラゲや紅ショウガを絡めて細麺を一気に啜る。この「右から左への攻略ルート」を辿ることで、脳を心地よくバグらせながら1杯で2度おいしい、味のグラデーションを体感できるのだ。

両編集長直伝! 劇的味変「神アレンジレシピ」

そのままでも完成された一杯だが、よりそれぞれのご当地感を強調するために両編集長が提案する本気のアレンジがこちらだ。

【北海道版編集長・井上流】炒め野菜&追い生姜の「本気サッポロ化」

1.鍋で炒めた玉ねぎ&もやしをドカのせ!

コンビニでも手に入るカット野菜を強火で炒めてドカッとのせるだけで、本場札幌の香ばしさとボリューム感が一気に宿る。

2.チューブのおろし生姜マシ!

もともとスープに含まれる生姜の風味をさらにブーストさせ、キレと爽快感を極限まで引き上げる。

【九州版編集長・冷川流】すりごま&柚子胡椒の「ド博多ブースト」

1.すりごま&辛子高菜を好きなだけ!

たっぷりの白ごまを振るだけで博多感が倍増。辛子高菜を投入し、ピリ辛のアクセントを加えるのが王道だ。

2.九州ではおなじみの調味料・柚子胡椒をちょい足し

柚子胡椒を少し溶かすと、濃厚な味噌豚骨に柑橘の爽やかな辛みが走り、スープの輪郭が劇的に引き締まる。

ラーメンWalker監修「博多豚骨×札幌味噌ラーメン」の発売初週(10月28日〜11月3日)売上は、「めん類・パスタ・ドリア」のウィークリーランキングにて、「飯田商店監修 飯田将太のチャーシュー麺」に続く2位と好調(※セブン‐イレブンアプリ調べ)。

プロデューサーの松本を含めたセブン‐イレブンの商品開発陣の思惑を超え、南北のラーメン文化の粋が衝突した今回の合体チルド麺。それぞれの流儀で箸を進め、ぜひ自分好みの「南北の境界線」を見つけ出してほしい。

九州、北海道それぞれのラーメンをもっと知りたい方は、2人が編集長を務めるラーメンWalker北海道2027、ラーメンWalker九州2027もぜひチェックを!

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