武蔵野・多摩地区において「味噌ラーメン」と言えば? という問いに対して個人的に真っ先に思い浮かぶのが、今回ご紹介する「麺や樽座」。
今でこそ「海老」を使ったラーメンはポピュラーになっていますが、17年前のオープン当初から海老を使った味噌ラーメンを提供していたこのお店は、凄く画期的に感じられました。
現在は八王子市の小宮町と子安町に2店舗を置くこの「麺や樽座」ですが、始まりは八王子市明神町に2003年5月5日にオープンした1号店。
オープン当初は一斗樽の上に座布団を置いた椅子を使用した、まさに「樽座」の店名にちなんだものだったのが印象的。
その後2007年に小宮店がオープンし、2009年に子安町店、2010年には国分寺店がオープン。そして2010年に明神町本店を閉め小宮店が本店という形になり、2012年に国分寺店が閉店し、現在の2店舗になりました。
基本となる「海老味噌らーめん」と「鰹醤油らーめん」はどちらの店舗も変わらず、ほぼ毎月提供される限定メニューやサービス等で違いを出しています。
樽座の代名詞とも言える不動の人気メニューが「海老味噌らーめん」。
濃厚な白湯豚骨をベースに熟成味噌ダレを合わせ海老油を浮かせたスープは、濃厚ながらもクセや重さが無く、海老の香ばしい風味が絶妙に効いていて、プリプリした中太縮れとマッチ! 提供直前に炙って提供されるバラチャーシューも堪らない!
味の構成は同じながら時代に合わせて少しずつ変化し、スープや海老油にブレがあった時期もありましたが、現在はオープン当初と比べて格段に濃厚感が上がって安定した味わいを楽しむ事が出来ます。 絶妙な海老感が記憶に残る味となって、気付くと「また食べたいなぁ」と思ってしまう。
二枚看板のもう一つが「鰹醤油らーめん」。
ガツンとした鰹の力強い風味の後にまったりとしたやわらかな動物系のコクが感じられ、一般的な「魚介豚骨」とはちょっと違ったタイプ。
特徴を出しながらも濃厚過ぎずに食べやすいバランスに仕上げてあり、中細のストレート麺がそのスープをたっぷり持ち上げてくれます。
「ガッツ麺」は、汁なしタイプのまぜそば。国分寺店の限定から始まり、美味しくてリーズナブルなのが評判となりレギュラーへと昇格したメニュー。
厚みのある醤油の味わいにどっしりとした濃厚感と魚介のパンチが合わさり、上からかけられたマヨネーズのコクと旨味がでしゃばりすぎない程度に感じられ、細かく刻まれたフライドガーリックの香ばしい風味やジャンクさも合わさった、パンチがありながらもしっかりしつこくないと計算されたバランスの取れた一杯。
ほぼ毎月提供される限定麺はチャレンジ精神旺盛なものばかりで、多くのお客さんが楽しみにしています。
個人的に特に印象に残っているのは、青森のご当地ラーメンにインスパイアされた「味噌カレー牛乳ラーメン」、のちに子安店で一時期準レギュラーにもなった「樽ジロー」、樽座の十八番である海老味噌を活かしてアレンジした「海老味噌まぜそば」、サルサソースたっぷりの冷やしまぜそばにトルティーヤまで付いた「タルザdeサルサ」等、他にも沢山の楽しい限定があり、これからも楽しみです!
現在は、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴いテイクアウトも提供しているので、店内だけでなく家でお店の味を楽しむ事が出来ます。
そして「麺や樽座」各店舗の周年祭には、感謝の意を込めてラーメンを一杯390円で提供。
さらに「樽座の日」を毎月設定し、Twitterのフォロワーさんに好きなメニューをワンコインで提供する等、お客さんを凄く大切にしていて、ラーメンの美味しさだけでなく「樽座」というそのものが沢山の人に愛されているオススメのお店です!
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくはお店の公式Twitterをご確認ください
ZATSU
2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。
本人ブログ(http://blog.livedoor.jp/zatsu_ke/)
本人Twitter @zatsu_ke
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